特徴【絞りと着色】
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絞り染めと着色手法
絞り染めと着色手法
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定着と脱色作用のある地熱蒸気で染色するために適した絞りを試行錯誤の上に確立しました。地熱染めでは内部に染料をしみ込ませるため、絞りの手加減が最も重要になります。染色家は染め上がりを想像し、絞りの強弱を調整していきます。そうすることで表面の濁った染料のうち不要な染料の色だけを脱色させることができ、美しいグラデーションの染色が可能となります。
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地熱蒸気による脱色作用は染料の種類によって異なります。これを組み合わせることで美しいグラデーションが現れます。染色家の表現したいイメージと素材、そしてその日の地熱蒸気の状態に合わせて染料調合を行います。長年の経験と勘で培われた色彩感覚でが作品の出来上がりに大きな影響を与えます。